やっぱり君は見たいようにしか
ものを見ない。
※ジャンケットバンク3巻より引用
なぜだ!なぜ!正しい診断ができないんだ!?
村雨礼二は勝負のさなか迷い苦しんでいた。そして、ふと人気者だった自分の兄のことを思い出します。
身体を壊し、病に侵されながらも、愛する家族のために働き続けた兄。なのに彼は病のベッドの上で心の底から幸せそうにほほ笑んでいた。
オレは幸せだよ 顔も体も悪くてもな
大丈夫 お前にもいつかわかる
何を言ってるんだ? なぜだ!? まったく理解できない! わけがわからない!
それに目のまえの彼らの行動も全く意味不明だ!
家族を愛する? 友人を愛する? 他人のために自分を犠牲にする? なんのために!?
頭のいい人は悩むんだろうね。
愛情すら合理的に理解しようとするのね。
頭のいい人は合理的な人が多いんだろうね。
自分のような冷静で、合理的で優秀な人間よりも、なぜ兄のほうが、まわりの人たちに慕われるのかどうしても理解できない!
先生! ありがとうございました!
先生!ありがとうございました!
兄のことを思い出していると、ふと自分が手術をしてきた数え切れないほどの患者、家族の満面の笑み、感謝の表情の人たちを思い出した!
そうか そうだったのか!
村雨礼二は今までに単なる仕事、作業としてやってきたことの裏に、数え切れなきほどの感謝の気持ち、笑顔、喜びの感情が自分にむけられていたことに! やっとのことで理解した!
そうか! そうだったのだ!
兄もこの温かい気持ちのために!・・
感情にめざめた人とは?
感情を持たない合理的な人物といえば、スタートレックのミスタースポックのような人を想像しますね。(古い?)
村雨さんが感情を理解できなくて苦しんでいる場面では、ふとミスタースポックを思い出しました。
彼の口癖は「船長 それは非合理的です。」 彼とは対照的な性格で、情熱的なカーク船長とは、しばしばぶつかりあいます。
冷たい氷を張り詰めたような性格のミスタースポック
心の中が燃えたぎる炎のようなカーク船長
その、気持ちが燃えたぎるシーンがこれです。
感情について君の講義を受けるつもりは無い!
怒りが無いってどんな気持ちだ! 母親の復讐をする気もないんだろ!
※スタートレック映画より引用
あの冷静沈着で表情が変わらないミスタースポックが、船長と殴り合いのケンカをするアツいシーンは、村雨さんの覚醒とイメージがダブってきました。
ミスタースポックがケンカをする程、感情を爆発させるということは、氷のような表情の裏にくすぶる感情の炎が、確かに揺らめいていたということですね。村雨さんも同じだと思います
感情を持つ人が、そのままの状態でいることは、その人自身にとっても周りの人にとっても不幸なことだと思います。
村雨さんとお兄さん。
ミスタースポックとカーク船長
二人には共通したものが見え隠れしますね。
1965年から半世紀以上にわたって続いてきたスタートレックシリーズ。やっぱり人気の秘密は、心おどるミスタースポックとカーク船長のかけあいだと思います。
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それではまた!
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