オレオレ詐欺、手口がわかってるのに
なぜ無くならない?
みなさんはふしぎに思ったことはありませんか? オレオレ詐欺の手口がくわしくテレビなどで公表されてからもうすでに10年近くにもなります。
なのにいっこうに無くなるどころか減る様子もありませんね。手口がある程度わかっていれば警戒して、被害件数は減っていくはずですよね? 今回はその理由を探ってみたいと思います。
被害総額2019年 約301億5000万円警視庁調べ
だます手口が解ってるなら、減ってきそうだけどね。
もし手品だったらその通りですね。
まあ手品はタネあかしされれば、もう驚いたりしないよね。
たとえば手品を見るとします。手のひらの中のコインが消えたり、トランプのカードがすりかわっていたり、最初はビックリしますがタネが解ってしまうと、もう一度みてもなんだか興ざめしてしまいますよね。
それと同じようにサギの手口が解れば、だまされないのでは?とおもいますよね。
しかし人間はリクツぬきの本能で行動するときがあります。
サギをする人はそこをうまく利用しているわけなんですね。以下見ていきましょう。
本能的行動を利用してだます!
たとえばオレオレ詐欺の代表的手口で息子など身内を名乗って、お金をだましとる手口が知られています。
ふつうに考えればきちんと相手を確認をした後で、お金を用意すればいいのにと思いますよね。
しかしみなさんは自分のこどもが目の前で車にひかれそうになったら、後先考えずに飛び出して助けるのではないでしょうか?
これは生物に遺伝子的にプログラムされた行動なので抗(あらが)うのが難しいわけです
そうだね。考えるより先に体が動いてしまうね。
こんなやり方は許せないわね。
本能レベルに訴えた方法なので、だます手口としては極めて有効なやり方なんですね。
専門家の外見でだます!
他の手口としては銀行員のようにビシッときまったスーツの人がカード暗証番号を聞き出してお金をだまし取るという手口がありますね。
高そうなスーツ、手入れのいきとどいたキレイな靴、ビシッと決まったネクタイ。
そんな人から
「口座から不正にお金が引き出された疑いがあります。調べる必要があります。」
などと言われたらあなたでも信用してしまうのではないでしょうか?
人は専門家(医者、おまわりさんなど)のいうことは、無条件に信じる傾向があります。 それは多くの場合、正しい判断なのですが、
たとえば あなたが制服を着たおまわりさんに話しかけられたら、その人がニセモノだとは、まったく考えないのではないでしょうか?
そうだね。疑うことすらしないだろうね。
どうすれはばいいのかしら?
お医者さんに診てもらうときもそうですね。
いちいち警察手帳や医師免許証を確認はしないですよね。
急いでくれ!大変なことになる!
ほぼすべての手口で「交通事故を起こした.1時間以内にお金を用意しないと訴えられて大変なことになる。」とか
「女性を妊娠させてしまって脅されている。すぐにお金を用意してくれ」など緊急事態であることを必ず相手(被害者)にアピールしています。
ほぼ共通している手口では相手(被害者)に時間の余裕をあたえないことです。
そうすると冷静な判断ができにくくなります。
これがオレオレ詐欺が無くならない最大の理由といっていいのかもしれません。
セールスにおいても、例えばTVショッピングなどで「今から30分以内にお申し込みいただくと○○をプレゼント!」とか「30%割引!」などというオファーがあると、よく考えずに買ってしまうことがよくあるのではないでしょうか?
そうね。早く申し込まないと、損するかもしれないと思っちゃうわね。
テレビショッピングなどをこれから注意してみて欲しいのですが、ほぼ例外なく、なんらかのしめきりを設けています。
それは人を行動させる最大に有効なテクニックなんです。
希少性の原理によれば、人は、機会を失いかけると、その機会をより価値あるものとみなす。この原理を利益のために利用する技術として、「数量限定」や「最終期限」といった承諾誘導の戦術があげられる。
まとめ
これからどんどん格差社会、高齢化社会がどんどん進んでいきますね。そんな時代にだまされたりムダ使いしたりしていると、お金がいくらあっても足りません!
商品を売る立場、人をだまそうとする立場の人はどういうテクニックが使っているのかを知ることは一生の財産になります。
人間心理やセールスのテクニックを、基本的な部分だけでも学んでおけば、あなたの人生を豊かにしてくれることでしょう。
「影響力の武器」ぜひ読んでみてくださいね。
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