うらみの相手は速やかに地獄に流されるわ!
でもその代償としてあなたも地獄に落ちる。
死んだ後のはなしだけどね。
これはおなじみ地獄少女と依頼人の契約内容のセリフですね。
「相手はすぐに地獄へ行くけど、あなたは死んだ後に行くから、オトクですよ。」というわけですね。
このセリフを聞いて死んだ後に地獄に行くなら相手よりも得だと思ったあなた!
それは完全にマチガイです!
いや正確には限りなくマチガイに近い、というべきですね!
どうしてか? それは!?
思考停止の恐ろしさ!
死んだ後に地獄に行く方が得なんじゃないの?
それは人の一生を基準にしてしまってるからなんです。
セリフを聞いたあなたは人間の一生の長さを基準に地獄に行くことを考えてしまったのではないでしょうか?
相手が地獄で苦しんでいる間、あなたは平穏に一生を生きられるわけですから、復讐心も満たされる気がするわけですね。
しかし思い出して下さい。あなたがおちるのは永遠の地獄です。
つまり今すぐであろうと、死後地獄に落ちようとも永遠という時間の中では、ほぼ変わらないということです。
それではどうしてあなたは、永遠の地獄に落ちると聞いていたのにも関わらず、人間の一生を基準に考えてしまったのでしょうか?
なぜか忘れてしまってたね。
それはイメージしやすいかどうかの違いなんです。
人間の一生はカンタンにイメージできますね。あなたの身近で赤ちゃんが祝福につつまれて生まれてきたり、不幸にもお亡くなりになった方がいたりして、人間の一生は実感として解るわけです。
しかし永遠の時間はイメージできません。誰も永遠の時間を体験した人は、いないわけですからね。想像するしかないわけです。
他のことならともかく、永遠の地獄行きは取り返しがつきませんね。
ヒューリスティックとは?
それではどうしてそんなイメージによる錯覚をしてしまうのか?
たとえば鉛(なまり)1キロと綿1キロはどちらが重いでしょうか?
感覚的に考えると「鉛」と答えてしまいそうになりますね。綿の軽いイメージに対して、鉛の重いというイメージが「1キロ」という正確な判断基準より優先的に判断材料となってしまったわけですね。
こういう感じで自分のイメージで直感的に、判断してしまうことを、専門用語で、フューリスティクス(heuristic)といいます。
つまり合理的な思考ができずに感覚的に判断してしまったわけですね。
人の一生という明確なイメージが永遠という、あいまいなイメージを、おしのけてしまったわけです。
超一流のセールスガール!
こうしてみると地獄少女は、本当にあらゆるセールステクニックを駆使しています。
まさしく超一流の地獄行きのセールスガールといえますね。
一流セールスマンの方が脚本を書いたのかな?と思えるほどです
地獄少女はセールスを勉強する上で、必見のアニメかもしれませんね。
※他にも地獄少女の記事がありますので、よければのぞいてみてくださいね。
それではまた!
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